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執筆者の写真おいまつ÷のぞむ

Google Amazon化していく学問空間?

私のGmailの受信トレイには

毎朝 こんな件名のメールが届きます


「Recommendation for Nozomu Oimatsu」


Academia.eduからのメール

(私が関心を持ちそうな)論文を紹介するメールです


以前からも 届いていたのですが

最近、件数が増えた気がしています




そのきっかけには

心当たりがあります




先週、先々週でしょうか?


この↓注解書の箴言の部分を読んでみたかったのですが

近くで 見つけることができませんでした


Amazonで購入しようとしても

数週間かかってしまう...


そこで試しに

グーグルで検索をかけたところ

注解書の著者の論文がヒットしました↓


これこそ、私が必要としていたテーマ!

早速ダウンロードすることにしました




おそらく...

それからです

Academia. eduからのメールの頻度が上がったのは...




もちろん メールが届いたところで

しっかりチェックするわけではないので

特段 困ってはいませんが

しかし

別の意味で 厄介だな と感じています


というのも

件の Recommendationが

それほど 的外れでもないからです


「た...たしかに 興味がないわけではない」

と 一人でつぶやくことが

何度かありました笑


私自身は

英語に苦手意識があるので

すぐに飛びつくことはありませんが

このRecommendationは

英語Nativeの学生にとっては

沼にハマるきっかけになりかねないでしょう




そして

それ以上に 大変なのは

研究を生業としている方々ではないでしょうか?


Academia.eduのような研究者向けのプラットフォームは

いくつか存在していますが

それらに共通する特徴は

露骨に数値化が なされることです


論文の閲覧数や引用回数が

リアルタイムで更新されていきます


これは

研究者の研究姿勢に

少なからず影響を与えるはずです


特に 「実益」が測りづらい人文系の学問にとっては

注目されることの価値は

侮ることは出来ません


「バズる」ことと

出版の可能性やポストの確保とは

やはり 無関係ではないからです


Academia. eduのような

商用SNSの普及は

「映える」論文、「引っかかる」研究を志向する誘惑を

増幅させることになるでしょう




今は

紙とペンで論文をしたためておられた世代が

まだまだ存命ですし

学会 雑誌 学術機関のヒエラルキーなどによって

急激な変化は 押しとどめられることでしょう


しかし

加速していく情報化と商業主義の波は

やがて いろんなものを変質させていくに

違いありません


これが

シンギュラリティだと言えるのかどうかは

後の歴史が明らかにするでしょうが

一つのマイルストーンになるのではないかと

私は考えています




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