注解書を読むことには
大きく分けて
二つの役割があると思います
一つ目は
新たな情報を得ること
そして
もう一つは
新たな視点を得ることです
多くの方は
調べたい事柄があって
注解書を開きます
不明瞭な言葉や時代背景など
自分の理解を補強するために
注解書に向かいます
それも
それなりに有益な用い方ですが
視点 つまり 読み方を教わるために
注解書を読むなら
さらに充実した学びが出来ます
節の解説にだけ目を留めるのではなく
書物の構成や全体を貫く主題を
注解者が
どのように 捉えているのかに 注目するのです
その癖をつけていると
普段の通読も
随分 違ってきます
見方、繋げ方が変われば
同じ言葉でも
聞こえ方が変わってくる
そのことを 体感し始めると
聖書を読むのが ますます楽しくなります
では
何処から 何から始めるのか?
私は
『歴代誌第1』(ティンデル聖書注解)を お勧めしたいと思います
この注解書は
歴史的古典と呼ばれるものではないでしょうし
特段 刺激的な内容でもありません
(ごめんなさい! 悪気はないです!)
しかし
冗長で 退屈に思える歴代誌を
(これまた ごめんなさい!)
新鮮に読むのには
十分なものです
特に
歴代誌は
サムエル記や列王記と比較することができますので
歴史記述の違いを自分の目で確かめ
その理由を 自分の頭で考えることができます
「著者は 誰に対して 何を目的に このことを語ったのか?」
その問いを常に抱きつつ
歴代誌を そして 注解書を読み進めていけば
記述された出来事の選択や配列の意図について
理解を深めることが出来るでしょう
マルセルの注解は
比較的穏健なウィリアムソンのものと比べても
かなり保守的です
厄介な課題、動揺するような問いに
どのように対処すれば良いのかを知るにも
この注解書は 助けになるでしょう
私も 第一を読み終えたところなので
続けて第二に 移りたりと思っています
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