また、人々がみな耳を傾けているときに、イエスは弟子たちに言われた。
「律法学者たちには用心しなさい。彼らは長い衣を着て歩き回ることが好きで、広場であいさつされることや会堂の上席、宴会の上座を好みます。また、やもめの家を食い尽くし、見栄を張って長く祈ります。こういう人たちは、より厳しい罰を受けるのです。」
イエスは目を上げて、金持ちたちが献金箱に献金を投げ入れているのを見ておられた。そして、ある貧しいやもめが、そこにレプタ銅貨を二枚投げ入れるのを見て、こう言われた。
「まことに、あなたがたに言います。この貧しいやもめは、だれよりも多くを投げ入れました。あの人たちはみな、あり余る中から献金として投げ入れたのに、この人は乏しい中から、持っていた生きる手立てのすべてを投げ入れたのですから。」
どういう状況であったかは わかりませんが
律法学者たちは やもめの家を食い尽くしていました
その構造上の暴力の下に置かれながらも
貧しいやもめは、レプタ銅貨を投げ入れました
そして
そのやもめに
イエス様は
目を留めてくださっていたのです
イエス様は
歪んだ社会のあり方を 是認されませんでしたが
一方で
そのことで 頭が一杯になっておられませんでした
むしろ
そこでなされる小さき者の献身に注目し、評価する
そんな広い視野、慰めに満ちた眼差しを持つお方でした
イエス様は
「弱者」を、無力な被害者とは見なさず
応答する者と捉えてくださるのです
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