『命の道 〜神の律法と私たち』
これは
神学校の一年目
論文の書き方について講義する際に
参考文献として紹介できるパンフレットではないかと
思いました
著者も あとがきで記していますように
信徒講座ですので
「学術的」な内容ではありません
注も参考文献も省かれていますので
そのまま 真似るわけにはいきません
けれども
調べ物のプロセスについて
具体的に学ぶのには
適していると思います
そういう意味では
目次をじっくり眺めるだけでも
勉強になります
用語研究に始まり
意味の広がりを分類
時代背景を確認して
旧新約聖書の関係性を調べる
その合間に 中間時代の理解にも 触れられているのは
オススメのポイントですね
そこから
解釈史、教理史に踏み込み
最後に
自分たちの教派的伝統と対話する
...という流れで
オーソドックスな神学研究を
体感できる内容となっています
もちろん
もっと専門的で 緻密な 学術書は
いくらでもあるでしょうが
学者が何十年もかけて書いたものを
初学者のお手本にするのは無理があります
その点
このパンフレットは
言葉使いも分量も
一年目にぴったりです
...とは言っても
あまりにも手際良くまとめられすぎていて
自分と著者との差を見せつけられて
落ち込むかもしれません
が...
それも 含めて「訓練」ですよね
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