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執筆者の写真おいまつ÷のぞむ

グレース・ハルセル 著 『核戦争を待望する人びと』


























出版された30年前に

この本に 出会ってたとしたら

きっと 平静ではいられなかったでしょう


あまりの生々しさに 衝撃を受けて

アイデンティティークライシスを

起こしていたかもしれません


もしくは

怒りに打ち震え

「事実を捻じ曲げている!」と叫び

投げ捨てていた可能性もあります




どちらにしても

最後まで 読み切ることは

できなかったでしょう...




それほどまでに

私たちの群れの根幹に迫る内容です




書かれている事柄は

今となっては随分 時代遅れ となっているのでしょう


しかし

この本でも取り上げられている米国大使館の移転が

現実のものとなったのを見る時に

まだまだ

この時代の延長線上に立たされていると

痛感させられます




「見方が一方的すぎる!」

「キリスト教は人道主義ではない!」

こちらの言い分を 並び立てることもできるでしょう


しかし

それだけで逃げ切れるでしょうか?




いや

無理です...


やはり

私たちは

自らの非を認めざるをえません




私たちは

単純化しすぎていたのです


善意と悪意

味方と敵

選ばれた者と呪われた者

正当と異端

今の世と終わりの時...


それらを

切り分けすぎました

(分割しすぎたと言うべきでしょうか?)




核戦争を待望する人びと』が訳されたのと ほぼ同じ時期に

日本のあるパンクロックのバンド

「ここは天国じゃないんだ

 かと言って地獄でもない

 いい奴ばかりじゃないけど

 悪い奴ばかりでもない」と歌いました


この当たり前のことを

私たちは 目の前の現実に当てはめることができなかったのです




私たちは

教会と世俗の境界線は はっきりと引けると信じるあまり

自分たちが世の教えに踊らされていることに気づきませんでした


そして

自分たちの居場所を守るために

信仰を利用する人たちに

いつの間にか 加担してしまっていたのです







2000年以上前に

イエス様は

「時が満ち、神の国が近づいた。

 悔い改めて福音を信じなさい。」

と語られました


そして

平和をつくる者は幸いです。

 その人たちは神の子どもと呼ばれるからです。」

と 教えてくださいました


私たちは

「これは御国の倫理

 教会には無関係だ」と決めつけて

その呼びかけに

耳を塞いできました




悲しむことから

義に飢え渇くことから

再出発をはかれれば

幸いです


【関連書籍】

ジム・ウォリス著『よみがえれ、平和よ!

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