[目次] 序論 解釈学とは何であり得るか
第一章 解釈学の古典的な考え方
第二章 十九世紀におけるより普遍的な解釈学の出現 一 フリードリッヒ・シュライエルマッハー 二 ウィルヘルム・ディルタイ
第三章 解釈学のハイデガーによる実存論への転回 一 事実性の解釈学 二 『存在と時間』における解釈学の地位 三 理解することの新しい解釈学 四 理解の循環 五 ハイデガー最後の解釈学
第四章 解釈学の躍進へのブルトマンの寄与
第五章 ハンス=ゲオルク・ガダマー―あるいは理解という事件の解釈学 一 人文諸学の非方法論的な解釈学 二 モデルとしての芸術、もしくは理解という事件 三 理解の条件としての先入観、すなわち伝統の復権 四 歴史作用とその意識 五 諸々の地平の融合とその適用 六 解釈遂行の対象にして要因である言語活動
第六章 解釈学とイデオロギー批判 一 方法論にかかわるベッティの反撥 二 ハーバーマスのいわゆるガダマーの寄与 三 ハーバーマスによるガダマー批判
第七章 ポール・リクール―解釈の抗争を前にした歴史的自己の解釈学 一 枝分れした行程 二 解釈学となった現象学 三 解釈間の抗争、あるいは信頼の解釈学と不信の解釈学 四 テクスト概念に想をくむ、説明と理解の新たな解釈学 五 歴史的な意識の解釈学 六 能力ある人間の解釈学的な現象学
第八章 解釈学と脱構築 一 デリダにおける脱構築、解釈学および解釈 二 デリダとガダマーのパリでの対面 三 出会いのその後 四 デリダとガダマーの最後の対話
第九章 ポストモデルヌの解釈学―ローティとヴァッティモ 一 ローティ―プラグマティズムによる真理の観念への解雇通知 二 ヴァッティモ―解釈学的虚無主義のために
結論 解釈学の普遍性の諸相
もう一冊
この本を「解釈」するための本が 欲しいですね笑
メモを取りながら 3-4回読みましたが
どれほど理解できたのか...
おそらく入門書というよりも
復習の本なのではないでしょうか?
もしくは
講義や解説を前提としているのかもしれません
しかし
帯にあるように
「大きな流れ」を辿るという面では
とても便利な一冊です
特に
シュライエルマッハー
ブルトマン
リクールの思想に触れられることは
神学を学ぶ者にとって魅力的なことでしょう
「解釈」の方法論を学ぶために
この書を手にするなら
「思っていたのと違う...」ってなるでしょうが
その戸惑いにも 意味があるかもしれません
自身の先入観を意識し 認めることは
「解釈」の大前提ですから...
【関連書籍】
野家啓一著『歴史を哲学する』
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