小学生の時
エレクトーンを習っていました
ほとんど練習をしなかったので
一向に 上手くならない
おまけに 先生には「リズム感が悪い」と 叱られる...
結局
楽しめないまま 辞めることになりました
中学生の時は
部活でサッカーをやっていました
毎日 朝練 夕練に参加し
言われたことを 真面目に取り組んでいましたが
言われたこと以外は やりませんでしたし
間の取り方がつかめず
なかなか上達しませんでした
それから
数年経って 大学生の時に
ギターを
真剣に練習するようになりました
自分で 音階や和音について勉強し
友人に ドラムやベースなどの楽器について教えてもらい
そして
とにかく 毎日 弾くようになりました
その内に
(変な表現ですが)
「感覚が つかめてきた」という 感覚を
得るようになりました
横で手を叩かれながら
「拍子! 拍子!」と
言われていた時は
全く 何を言っているか わかりませんでしたが
テンポというものを
体で 感じられるようになったのです
(もちろん 得意ではありませんが...)
すると...
不思議なことに
サッカーの仕方も 変わっていきました
力を入れるタイミングと抜くタイミング
それが
前よりも イメージ出来るようになりました
今でも 決してうまくありませんが
それでも
リズムを 感じられます
神学することも
それと 似ている気がします
「包括的な福音理解」
「神学の受肉化」
「リベラルアーツ教育!」
そんな 専門用語を繰り返されても
なかなか ピンときませんが
「は! そういうことか!」
となり始めると...
自分なりに 深めていくことが出来るようになります
そして
一見 バラバラに思えていたものが
繋がっていきます
『岐路の前にいる君たちに』は
初学者に
リズムの掴み方を教えてくれる
とても 親切な本です
『読書の技法』
『本を読む本』
など 色々 読んでみましたが
この本は
ずっとずっと 簡明でとっつきやすいものです
一日に
一つの式辞のペースで読むだけで
「新学期」の備えが出来るはずです
全ての神学生に 読んでもらいたいですね
...大学にはみなさんがおそらくはまだ知らないさまざまな知識が膨大に蓄積されています。宇宙についての、自然についての、社会や文化、そしてそれらの歴史についての知識です。その大学で、過去の思想ともういちど対話しなおしたり、自分とは異質な他者のものの見方、感じ方に学んだりしながら、自分の世界を広げてゆくこと、そしてこれまであたりまえのように見てきた世界をもっと別な視点から捉えなおすことで、世界を広げてゆくことが大学での勉強ではもっとも重要なことなのです。先ほども言いましたが、大学では、これまで知りたいと思ってきたことを知るだけでなく、そんな問いが存在することを夢にだに思わなかった問いにふれること、これまでそんなものがあることさえ知らなかった「ものの見方、問い方、考え方」にふれることが何よりも大事なのです。
そういう勉学のなかでこそ、「教養」のもっとも重要なはたらき、つまり、「価値の遠近法」を身につけることが可能になります。「価値の遠近法」とは、なくてはならないもの、絶対に見失ってはならないものと、あってもよいけどなくてもよいものと、端的になくてよいもの、そして最後にあってはならないこと。この四つを、どんな状況にあってもそのつど区分けできるということです。
『岐路の前にいる君たちに』pp.128-9より
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